小学生~高校生の時期は、体の成長を促す大事な時期であり、健康的なかだらをつくり、競技で活躍するための土台を築く時期でもあります。
正しい生活習慣と十分な睡眠、十分なエネルギーと栄養素の摂れる食習慣をつくることが大切です。
1日3食と補食をしっかりと食べていても、栄養状態が悪いこともあるということがあります。
今回はどのような食事が大切かということをお話ししていきます。
なによりも大切なことは、バランスの良い食事です。
食事内容がきちんと整っているか、偏った食事内容になっていないか、一度確認してみましょう。
バランスの良い食事にするには、1食に以下の5つを取り入れましょう。
主食(主に炭水化物):からだを動かすエネルギー源
主菜(主にタンパク質):筋肉、骨、血液など、からだをつくる
副菜(主にビタミン、ミネラル):からだの調子を整える
牛乳・乳製品(主にカルシウム、タンパク質):骨をつくる
果物(ビタミンC、炭水化物):疲労回復に役立つ
1回の食事で摂れなかった分は、補食や次の食事などで補うようにしましょう。
1日の食事内容を記録することも良いでしょう。
1週間ごとに振り返ったときに自分には何が足りていないかを客観的に見ることができ、今後の食事内容の改善に役立ちます。
成長期では身長が伸び、体重が増加し、と日々からだが成長していきます。
それに伴い、必要エネルギーも変化していきます。
特に部活動などの運動をしている人は、多くのエネルギーが必要となります。
スポーツによっては大人と同じくらいの食事量が必要になることもあるでしょう。
部活動などの運動をしている人としていない人の必要エネルギーの違いについて図に表しました。
成長期では、摂取したエネルギーを主に「生きるためのエネルギー」、「成長のためのエネルギー」として使っています。
運動をしていない人は、2つのエネルギーに使用する以上に食事量が多いと肥満になることがあります。
運動をしている人は、摂取エネルギーを2つのエネルギーに使用して残ったエネルギーを「運動のためのエネルギー」として使うということが理想的です。
しかし現実はエネルギーの使い方としての優先順位が「生きるためのエネルギー」「運動するためのエネルギー」「成長するためのエネルギー」の順になっていることが多いです。
食事量が少ないと「成長するためのエネルギー」を削って「運動するためのエネルギー」に充ててしまうのです。
そうなると、「成長するためのエネルギー」が不足するため、低身長、貧血、疲労骨折、女子では初潮遅延無月経などが引き起こされる場合もあります。
成長期にしっかりとからだづくりを行わないと将来にも影響してしまいます。
きちんと「運動するためのエネルギー」分の食事量を確保するために、『バランスの良い食事』を習慣化し、適正量を食べるようにしていきましょう。
適正量かどうかを知るためには、毎日食事内容と体重を記録し、1週間ごとに評価をしておおよその目安を知ることができます。
1週間、体重の変動がほぼなければエネルギー摂取量と消費量が同じだったということがわかり、食事量は適正量であったという目安になります。
体重測定、コンディションの確認をすることにより適正量の感覚を知っていきましょう。
自分のからだの変化について知ることが大切です。
しかしたくさん食べなくてはと無理矢理食べることはお勧めしません。
たくさん食べることの出来る人もいれば、小食の人もいます。
小食の人は少しずつ量を増やしていけば大丈夫です。
スポーツの内容や体格の違いによって、食べるべき量は違います。
それぞれ個人に合った適正量の食事を行いましょう。
また食事中も楽しい雰囲気をつくり、食事が嫌だとならないように、おいしく楽しく食事ができるような環境づくりも心がけましょう☺