腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)
《原因・特徴など》
- 脊椎(背骨)の中には神経(腰部では馬尾と呼びます)が走行しており、その神経の通り道を脊柱管といいます。骨が変形したり神経に沿って走行する靭帯が肥厚することで脊柱管が狭くなり馬尾神経が圧迫される病気です。
- 要因としては変形性脊椎症によるものが多いです。腰椎すべり症や椎間板ヘルニアが合併するものや、腰椎骨折後に発症することもあります。
《主な症状》
- 神経症状として下肢のしびれ・痛み・筋力低下・感覚障害などが現れます。
- 進行すると排尿・排便障害が現れることもあります。
- 特徴的な症状として間欠性跛行があります。これは、しばらく歩いていると下肢のしびれや痛みが増強し歩けなくなりますが、数分休憩すると症状が軽快しまた歩けるようになるというものです。
- 一般的に腰を反らすと症状は強くなり、丸めると弱くなるため、階段や坂道では下る時よりも上る時の方が楽なことが多いです。
《検査》
- レントゲンで腰椎の変形を評価します。CTではさらに詳しく見ることができます。
- 神経はレントゲンやCT検査では映らないため、神経が圧迫されている場所や程度はMRIで確認します。(当院にはCTやMRIの設備がございませんので必要に応じて検査が出来る施設をご紹介いたします。)
《治療》
- まずは運動療法、薬物療法、装具療法などの保存療法を行います。
- 保存療法では効果が不十分な場合は手術を検討します。