脱臼(だっきゅう)
《原因・特徴など》
- いわゆる関節が外れた状態で、関節面の正常な相互の位置関係が失われた状態をさします。しばしば骨折を合併することもあります。
- 程度により完全脱臼と亜脱臼(不完全脱臼)に分類されます。
- ぶつけたり捻ったりして起こる外傷性脱臼、関節の変形や関節炎などを原因として起こる病的脱臼、生まれつきの先天性脱臼があります。
- 肩関節、肘関節、股関節脱臼が多く、特に肩関節は脱臼を繰り返す反復性脱臼となることがあります。
《主な症状》
- 外傷性脱臼では強い痛みや腫れがみられます。
- 関節の正常な可動性が失われ、無理に動かそうとすると痛みと抵抗があり、力を抜くとバネのように元に戻るバネ様固定(弾発性固定)や関節部の変形、手足の長さの短縮などがみられます。
《検査》
- レントゲン写真で脱臼及び骨折の有無を確認します。補助的にCTやMRI検査を行うこともあります。
《治療》
- まずは速やかに引っ張って整復を試みます。(中には引っ張ってはいけない脱臼もあります)
- 骨折を合併しているなど、整復が困難な場合や靭帯の損傷が高度な場合は手術を行うこともあります。
- 整復後は関節が安定するまで固定し、その後リハビリを行います。